2019年公開映画『ジョーカー~JOKER』分析

I saw this movie as the main character, Arthur, not as an evil charisma, but as a man raised by a mother with a narcissistic personality disorder. The first half is in Japanese and the second half is in English. ブログ全体の前半が日本語、後半が英語です。日本語のもくじは、各記事の下にあります。

#0 はじめに その1


映画「ジョーカー」15秒CM(ドラマ編)2019年10月4日(金)公開

 

敵は父親…次に母親

 映画『ジョーカー』はひとことで言うと、「自己愛性パーソナリティー障害の母親に育てられた男の話」 ― これが、わたしの見解です。

かなり偏った解釈ですが、見方の一つとして書いてみました。

 

 アーサーが生まれた1950年代、お屋敷に勤める若い女性がご子息に手を出されて母子家庭になるのはよくあることだったけれど(アーサーの父親はトーマス・ウェインです)、アーサーが不幸だったのは、母親が自己愛性パーソナリティー障害で毒母だったことです。

 アーサーは養子だったと理解なさっている方もいらっしゃるかもしれませんが、それはでっち上げだったということを、後でご説明します。

 

 わたしから見たアーサーは毒母に育てられた男です。

 他の方には他の解釈があると思いますが、わたしは『毒親育ち』という視点から、映画『ジョーカー』を解釈していきます。

毒親育ちとは、毒親に育てられたという意味です)

 

 もちろんネタバレですので、まだ映画をご覧になっていない方はご注意ください。

 

 

 この映画の監督であるトッド・フィリップスは、この映画の内容についてあまり語っていませんが、監督の数少ない発言の中で有名なものがこれです。

 

“That laugh in that scene is really the only time he laughs genuinely,” Phillips said. “There are different laughs in the movie. There is the laugh from Arthur’s affliction and then there is his fake laugh when he’s trying to be ‘one of the people,’ which is my favorite laugh. But at the end, when he’s in the room at Arkham State Hospital, that’s his only genuine laugh in the movie.” (ロサンゼルス タイムズより)

 

「ジョーカーの笑いは『苦しみから来ていたもの』か『人に合わせるためのごまかし』かだったが、最後の病院でのシーンの笑いだけが本物である」 ― と監督が考えていたという意味です。

 この本当の笑いは、ジョーカーが自分を取り戻すことに成功したしるしだと思います。逮捕されたので世間的には成功に見えなくても、ジョーカーはラストで幸せそうに見えましたよね。

 

 そしてジョーカーは「ジョークを思いついた」と言うわけで、そこがまた多くのファンの論争の種になっています。

 これは「両親を殺されたブルース・ウェインが、心の傷を負ったままマスクで顔を隠してヒーローとして戦うという妄想である」という意見が妥当だと思います。

「それだとダークナイトで出会ったときのジョーカーとブルースの歳が合わない」と言う方が多いそうですが、妄想ですから歳の差なんかどうでもいいですね。

 

 

長くなったので、次回に続きます。

―*.゚+ヽ(○・▽・○)ノ゙ +.゚*―!!

 

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